向島の仲間たち「お静Vol.2」
投稿日: 2014/03/28
『つなぐ通信』Vol.5春号の
「大人のまち物語」で取材した、
古民家ワイン屋『お静』の第2彈です。
店主の平山隆一さんの本業はワインの輸入商。
「お静」ではワインを購入することができ
店内ではボトルを小売価格+500円の
格安で飲むことができます。
グラスワインも300円からです。
平山さんは、お料理に合うワインをアドバイスしてくれ、
人数や集まりの趣旨に応じたお料理も用意してくれます。
時には感動的なサプライズプレゼントも…
そして締めに美味しいほうじ茶を
煎って入れてくれることもあるのです。
初めて訪れた方は、特別な空間で
温かな「おもてなし」をされ
本当に幸せな気持ちで満たされます。
・・・・飲んで食べた後に、香ばしいほうじ茶を
煎っていただき、お茶をゴチソウになりました・・・
「お静」は完全予約営業です。
特別な宣伝もしていないのですが
地元の人たちや、仲間たちの口コミから
じわじわとお客様が広がりました。
決して「一見さんお断り」ではないのです。
「おもてなし」の準備をしてお客様を迎えたい
からかもしれません。
鉄板焼きコーナーや囲炉裏場もあり、
霜降りのとろけるようなステーキもあれば、
昔懐かしい「駄菓子屋もんじゃ」もあります。
向島で70年余り営業し、惜しまれて閉店した
伝説の「もんじゃ松竹」のタレを
引き継がせていただいたものです。
親の代から通っていた「もんじゃ松竹」が
「お静」で復活しました。
子供や孫の代にも伝えたい向島の味です。
・・・・「もんじゃ松竹」の秘伝のタレは
三種のソースを混合したもの・・・・
・・・・桜エビ、切りイカ、紅生姜、魚肉ソーセージ、
ベビースターなどが入ります。松竹スペシャルもんじゃ380円・・・・
・・・・子供たちが学校帰りに通い、
大好きな女の子と待ち合わせした「もんじゃ松竹」の味です。
「駄菓子屋もんじゃ」は、「月島もんじゃ」のように
“どて”は作らず、ジャーと一気にかき混ぜます・・・・
・・・・もんじゃに合うワインを選んでいただきました!・・・・
時にはライブを行うこともあります。
この日は「DHSトリオ」のジャズライブが行われました。
急遽決定したのにもかかわらず
たくさんの仲間が集まりました。
貸し切りのゆったりしたときとは一変した
凄い熱気に圧倒されます。
・・・・トリオの名前の「DHS」は
アルトサックスDavid Negrete、ギター浅葉裕文、
ベース中山真司の名前の頭文字をとったもの・・・・
・・・・「東向島珈琲店」マスターの井奈波康隆さん(右)も
向島の仲間の一人・・・・
・・・・『つなぐ通信』Vol.3で取材した
「HIS-FACTORY」の中野克彦さん(右)、
昭和6年開業の鐘ケ淵の伝説的な居酒屋「はりや」の
娘さんの荘司美幸さん(左)。
荘司さんは子育て支援を行っている
「すみだkomachi」の代表です・・・・
・・・・関東を中心に全国各地でイラストレーター、
似顔絵師として活動している平野芳恵さん。
向島の仲間たちのほとんどの似顔絵は彼女のもの・・・・
平山さん、息子の亮くん、お母さんの美智子さんと
3代で楽しくやってきた「お静」でしたが
残念なことに、昨年の4月にお母さんが
お亡くなりになり、淋しい思いは隠せません。
美しい墨堤(ぼくてい)の桜の季節は、
平山さんにとってはお母さんが忍ばれる季節でもあります。
・・・・お母さんがお店を手伝っていた
神田の「お静」時代のおちょこやとっくりが
縁の下から出てきました・・・・
お母さんは人が集まるのが大好きで、
常連さんとわいわい楽しむのが
大好きな方だったといいます。
平山さんは仲間の楽しむ姿を見ると、
側で喜んでいるお母さんを感じているのかもしれません。
ここは大好きな家族や仲間が集う場所なのです。
【文・写真:成田典子】
鐘ヶ淵の「はりや」さんには、夫、寺崎央と何回かお邪魔しました。家庭的で、お値段も手頃。
家から水神大橋を渡れば、すぐで、、15分から20分も歩けば、鐘ヶ淵ですからー。
お恵さん
コメントありがとうございます!
このお近くにお住まいだったんですね。
『つなぐ通信』Vol. 5の企画は、不思議につながっていました。
寺﨑央さん、穂積和夫さん、そして向島のみなさん…
穂積さんがイラストを描かれている『江戸の町(上)巨大都市の誕生』には
畑が広がっている向島をみることができます。
向島百花園ができた頃だと思います。
なにかに導かれているような気がします。