つべつ町取材日記<津別峠の雲海編>
投稿日: 2016/10/02
津別町取材は、7月9日(土)〜12日(火)の
3泊4日で行われました。
12日は、津別取材一番の難所「津別峠の雲海」の撮影です。
日の出の瞬間を撮影したいので起床は午前3時。
しかし、お天気によっては雲海が見られないこともあります。
宿泊地の「ランプの宿 森つべつ」は、
津別峠までは車で20分ほどの便利なところ。
「ノンノの森」の敷地内にあり、可愛い森の住人も訪れ、
最高の温泉もある、雰囲気抜群の宿です。
しかし、ゆっくり旅の気分に浸る間もなく、、、
睡眠2〜3時間で、目覚ましに叩き起こされます。
スタッフは「おはよう」も言わず、
ぼ〜っとしながら黙々と支度して出発です。
(もちろんすっぴん!)
7月9日に津別に到着してから、
お天気は曇りや小雨が多く、津別峠も霧に煙っています。
津別峠展望台は、ヨーロッパの古城をイメージしたもので、
霧に煙る姿は、まるでドラキュラ城のよう・・・
人気の「津別峠の雲海」は、多い日は1日100人もの
ツアー客が訪れると言います。
個人で来る方は、前日に車で来て車中泊。
素晴らしい雲海の日の出を撮ろうと、
暗いうちからカメラを設置して待ち構えています。
「屈斜路湖(くっしゃろこ)」を望む、
津別峠展望台の標高は947m。
車で登れるところとしては、道東地域では最も高く、
絶好の撮影ポイントです。
津別峠展望台を管理している
「NPO法人 森のこだま」の上野まゆみさんと
船橋から家族で移住して「道東テレビ」を
立ち上げた立川彰さん。
今日も撮影で訪れていました。
この日は、4時過ぎても、5時過ぎても
なかなか霧が晴れず雲海は現れません。
本来ならば、屈斜路湖(くっしゃろこ)を
覆い隠すように眼下に雲の絨毯が広がります(のはず・・・)
朝日を浴びた雲海は、まるで天国への階段のように
ドラマティック!(のはず・・・)
しかし、いつまでたっても雲海は現れず、
根気よく霧の晴れるのを待ちます。
7月といえ、早朝の津別峠は、
ダウンジャケットを着込んでも冬のように寒く、
体は冷え切るばかり・・・
津別峠雲海ツアーは、「ランプの宿 森つべつ」と
「屈斜路湖 プリンスホテル」の2カ所から出発。
ツアー客もやってきて、ガイドさんの解説が始まりました。
この日のガイドさんは、怪我でガイドができなくなった
「NPO法人 森のこだまの」上野真司さんに代わって、
プリンスホテル側で雲海ツアーを開催している
「遊び屋」の今村さんが担当しました。
津別峠展望台は、雲海が広がる屈斜路湖の向こうは
オホーツク海や知床連山、後ろ側には大雪連山、
右手には雄・雌阿寒岳というように、
お天気がいい日は、360度の大パノラマが楽しめます。
ツアーに参加した方には、森の水で入れた
暖かなコーヒーが振舞われます。
冷え切った体には本当にありがたく、サイコー!
展望台の中は、津別のタウンマップや、町の特産、
オホーツク地域の紹介などがあり、結構楽しいです。
「森の福ろう 願掛けの木」に、お願いするのは
ただひとつ「雲海が見られますように・・・」。
津別峠展望台下には、
移動式空想料理店「山輔」のキッチンカーが。
オーナーは網走出身の福士山輔さんと南美さん夫妻。
地域おこし協力隊として津別に移住し、
移動販売車で、津別町の野菜などを使った
サンドイッチを販売し、人気店となっています。
6時過ぎても霧が晴れそうもなく、
体が冷え切って、風邪ひきそうだったし、
これ以上撮影は無理と断念。
一同、宿の「ランプの宿 森つべつ」に引き上げることに。
と、ここで取材は終わるはずでしたが・・・
宿に戻った編集長・成田と副編集長・首藤さんは
冷え切った体を温めようですぐに温泉へ!
デザイナー・辛嶋さんと、カメラマン・大社(おおこそ)さん、
コーディネーター・仲尾さんの3人は、
少しでも寝たいと布団に・・・
そこに、「雲海が見えましたよ〜!!」の連絡が!!
「森の福ろう 願掛けの木」の願いがかなったのかも!!
3人はすぐに津別峠展望台へ車で駆けつけました。
こういうことはしょっちゅうあるみたいで、
すぐに諦めてはいけないようです・・・
そこに現れたのは、見事に晴れ渡り、
屈斜路湖に中島が浮き上がり、
知床連山も見える、美しい雲海!!
その写真がこれ!(撮影:大社カメラマン)
雲海は毎日、時間ごとに表情が変わり、
何度見ても飽きることはないと、
ガイドの上野真司さんは言います。
帰りにはなんとエゾシカとも遭遇し、
なんとも愛らしい写真まで撮ることができました。
(撮影:大社カメラマン)
温泉にゆったりつかり、雲海には間に合わなかった
編集長と、副編集長は、次回の津別ツアーに
お楽しみを取っておくことになりました。
きっと「また来てね!」というお誘いなんでしょう♪
最後のおまけに、前日宿泊した
「ランプの宿 森つべつ」をご紹介します!
「ノンノの森」の敷地内にある“温泉宿”と、案内にあったので、
鄙びた温泉宿かと思ったら、なかなかお洒落な宿なのです。
もちろん電気も通っていますが、
夕暮れの森に佇む、ランプのような宿の明かりは
まるで絵本の世界ように、ファンタジックです!
しかも森の木々や鳥の声を聞きながら
露天風呂に浸れるなんて、なんて贅沢な一時でしょう。
(これで雲海に間に合わなかったのですが・・・)
温泉は地元の方にも人気で、
温泉だけ入りに来る方も多いようです。
(残念ながらお風呂の写真はありません)
明け方の「津別峠雲海ツアー」や、
夜の「津別峠 宇宙ツアー」は宿の専用のバスで送迎です。
なんでも、津別の満点の星空は
本州の比ではないくらい、まさに宇宙に吸い込まれそうとか!
ムーンライトバーでいっぱい飲みながら、
今度は宇宙ツアーも体験しようっと!
夜の食事は、かなりボリューム満点。
北海道やオホーツク産の海の幸や野菜、
お肉ももちろん地産!この料理はまだ一部。
残念ながら、明日は雲海撮影で3時起きとなるために、
そうそうに引き上げ。
今度来る時は、飲んで食べて、
ゆっくり温泉につかって・・・
庭が見える大きな窓からは、時々遊びに来るリスなどの
愛らしいい森の住人が、宿泊者を楽しませてくれます。
森で伐採した木や台風で倒れた木などは、
燃料のため積まれています。
津別町役場の田古(たふる)さんとは、
明日の津別峠雲海にまたお会いしますが、
高橋さんとは、今日(11日)でお別れ。
大変お世話になりました!
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【文・写真:成田典子】