つなぐ通信 Vol.18
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リノベーションはたくさんの方達の協力で行われている。手弁当組は、オールマイティな仕事人の染色作家の橋本陽子さん、パートナーの大原麻実さん、なんでも職人の本橋幸太さん、テキスタイルデザイナーの中澤亜希さん、そして奥田染工場のスタッフたち。1玄関前のギャラリースペース。2~4リノベーションの中心を担っているのは、小松さん、岡本さん、そして秋本さん。5若き畳職人の横内純平さん。6障子張り替え中の大原さん。renovation「僕も同じ考えでした。ものづくりの現場が好きで、全国にどれくらいの企業や工場があり、どういうことをしていて、どういう特技があるのかというのを、ウィキペディアのように自由に検索できるシステムにしたいんです。産地見学で知り合った人たちからも産地情報を得ながらアップデートしていこうと思っています」 近藤さんは、ファッションがパワーダウンしている時代だからこそデザイナーを応援したいと、今年の2月に渋谷区神泉にセレクトショップ『R for D』をオープンしました。デザイナーの製品が売れないと繊維産地は循環しません。奥田さんがつくりたいのも、工場などの現場に適正なお金が落ち、ものづくりが「循環」していく仕組みでした。 「つくるのいえ」という、ものづくりの「ハブ」となる拠点ができたことで、八王子のものづくりや街の活性化の吸引力が高まりつつあります。今回の八王子特集では、織物工場をリノベーションして新風を起こし始めている木工のクリエーターたち、伝統と革新を進む八王子の織物の担い手、街おこしに頑張る商店主、そして八王子とつながる岡山産地など、「織物の町」が発信する熱い動きを取材しました。歴史や伝統をリスペクトしながらも、今の時代にあった手法で、ものづくりの未来はつくられ始めていました。09TSU NA GU TSUSHIN

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