つなぐ通信 Vol.18
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奥田●まずは中野上町に来た理由を教えてください。岡本さんと袴田さんは、同じ時期に同じ物件を見に来て、お互いがやめた方を選んだんですって(笑)。袴田●以前の場所が手狭になったのとショールームを併設したくて。再生 循環Woodworks & Renovation準工業地域だから、クリエーターや大型系アーティストには最適だねKazuhisa KomatsuMichio Okamoto●中野上町木工クリエーター対談 ■場所:WALDEN廃墟がカッコイイ工房に大変身織物の空き工場が魅力ゴミにはしたくない未来を見据えたものづくり岡本さんのところもいいなあと思ったんですが、道が狭くトラックが入りにくいのと、隣との距離が近いこともあり断念。ここはノコギリ屋根の木組みがスゴイ。直したら絶対いいと思い決めました。岡本●本来ならば、コンテナで家具の搬入ができない、あのような隠れ家的な場所は選んではいけないんです。でも僕は世界観とか物語性が好きで、どうやって家具を運んだのだろうかとか、2階に上がるとたくさんの家具にワクワクするとか、そういう意外性を大切にしたかった。袴田●倉庫がオシャレになっていてびっくりしました。あんなガラス張りのカッコイイ工房ができるなんて想像ができなかった。岡本●僕は、自分だけの秘密の場所を見つけたという期待感で、遠くまで来てくれるような方に興味があるんです。そういう方に時間も惜しまずお話しして、納得のいくものをお渡しして、長く使っていただきたい。ひやかしだけの方は来ていただきたくないので、わざと〝フレーム〞をはっている、嫌らしく面倒臭いやつなんです(笑)。小松●僕が一番最後に来たけど、木工の二人がいるというのが大きかった。蔵前の出店も考えたけど、ちゃんとリアルにものづくりが見えるところがいいなあと思って。ここは準工業地域だし、僕は中野上町出身だし、勝手に僕が加わるとなんか面白いことができると思った(笑)。奥田●小松さんは中野上町のフリーペーパーを作ったんですよね。小松●ここをものづくりの地域にしたくて、中野上町の郵便番号を名前にした『192-0041』というDMのようなもの。これがきっかけでみんなと仲良くなったよね。奥田●これからやりたいことや、ものづくりで大切にしていることを教えていただけますか。岡本●ヴィンテージの家具の修復も、新しいプロダクトも、末長く使っていけるいいものを提供していきたいし、つくって欲しい。ゴミになって終わりではなく、愛着を持って修理しながら使い続けられるものづくりです。いろんな分野で未来を見据えたものづくりをして欲しいと思っています。袴田●僕は注文家具なのですが、品質もデザインも長持ちするとい写真=大社 優子 文=成田 典子24TSU NA GU TSUSHIN

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