つなぐ通信 vol.07 2014秋号
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36TSU NA GU TSUSHIN  『つなぐ』ということを考えるとき、『つながれる』という感覚も大事にしたいと思う。例えば周りの若い人の知識を取り入れ、それを自分なりの形に変えて、出来る範囲で自分のものにしていく。若い人のめまぐるしい情報に惑わされると、とにかく疲れる。情報過多は私たちの年齢ではもう無理。その中から何かをゆったりと焦らず自分のものにしていきたい。 例えば、携帯をアイフォンに変えて、最近パソコンをマックに変えた。前に使っていたVAIOのウィンドウズXPに不具合が出るので使えないようなお知らせが来て、とにかく慌ててマックに。ところ西村玲子のつなぐ暮らしが以前のVAIOは依然として使えるので慣れ親しんだものでこうして原稿を書いている。このように新しいものを取り入れながらも以前のものをきっぱりと処分できないのだ。これが我々年齢のサガというものですかね。 息子がアップルTVなるものを持って来てくれた。ドラマや映画、その他いろいろ入っていて、夢中になってアメリカのドラマのシーズン4まで見てしまう。いけない、いけない。ゆったりのんびり生きていく理想の老人を目指しているのに。若い人からの『つながれる』は惑わされないこと。 片付けていたら、作りかけのパッチワークなどがいくつか出て来た。いつでも出来るからと放っていたものがこんなに。処分するのは嫌だし、かといってそれを続ける情熱はない。どこかで気持ちが離れたものを、何かの形に仕上げたい。コースターやピンクッションに仕上げ、プレゼントするのもいい。でも息子が言ってた。イラストレーター、エッセイスト。日々の暮らしの中で感じたことを絵と文で綴り素敵なライフスタイルを提案。幅広いファン層をもつ。アクセサリーなどのクラフト制作活動のほか、現在インスタグラムに夢中。著書200冊以上。西村玲子 にしむられいこprofile『つなぐ』こと、『つながれる』こと「ものを差し上げるというのは相手にとって迷惑なことでもあるんだよ」 作り始めたらその勢いで最後まで作ること。布なり花なり服なり、それぞれが喜んでくれる形で付き合っていくことが、あるべき姿なのでしょうね。

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