つなぐ通信 vol.07 2014秋号
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11TSU NA GU TSUSHIN 自由な気持ちを持ち続け見たことのない世界を描きたい撮影のためにスケッチし、ささっと色までつけてくださった。 時間にして10分ほど。手の速さが半端でない。©YOSHITAKA AMANO©YOSHITAKA AMANO©YOSHITAKA AMANO©YOSHITAKA AMANO画集「N.Y.SALAD-THE WORLD OF VEGETABLE FAIRIES」より栗本薫著『グイン・サーガ』の装画現在取り組んでいるファインアート©YOSHITAKA AMANO菊地秀行著『吸血鬼ハンター〝D〞』の装画自らのテーマとして一貫して描き続けている『Hero』緻密で繊細だったり、ポップでミニマルだったりと、目的によりテイストが異なる天野喜孝さんの作品。代表作をご紹介しましょう。 9月後半からから約2カ月間、熊本市現代美術館で個展を開催します。かなり大きなスペースで、300点以上展示するため、作品選びが大変。新作も加えて発表します。新作は今取り組んでいる最中ですが、高さ2m40㎝、幅3mぐらいの大作の場合、他も平行してやりつつ、1カ月半ぐらいで完成します。 大作はエネルギーが必要ですからね。動き回りながら描くと移動だけでも疲れてしまう。色を塗ろうと思っても、色を取りにいくのが面倒臭いから、近くの色を塗っちゃえ!みたいな(笑)。絵の場合、答えがないですからね。自由なんです。それが面白いものであったり、逆に妥協を気をつけなきゃいけなかったり。  絵はすべて手で描きます。パソコンを使ってみたこともあるのですが、楽しくないんです。気持ちが高揚しない。ジャンルにとらわれないで、誰も見たことのないような世界、想像もつかないような世界を自分の表現で描きたい。子供の頃に絵を描いていたような自由な気持ちは、ずっと持ち続けたいと思いますね。

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