つなぐ通信 vol.05 2014春号
12/40

1974年生まれの井奈波康貴さん。ホテルマンから32歳で独立し店を持つ。奥様とは中三の時から交際。5歳と2歳の愛娘がいる家族思いの父親でもある。 東向島珈琲店、通称「ひがむこ」を知ると、カフェの役割の変化を実感します。ここは新しいつながりを生み出し、個人のビジョンを実現するきっかけを作ってくれる場所。牛島神社で開催される「ものコト市」、活版印刷のワークショップなどもこの場所で誰かがつぶやいたことで生まれました。  マスターの井奈波康貴さんは、年上にも年下にも一目置かれている存在。穏やかで目立たない人柄ですが、人と人をつなぐのが実に見事。仲間が来ると、曳舟と両国でファーマーズマーケットを主宰している松浦さん、離島の応援活動をしている細田さんなど、次々に紹介してくれます。生まれ育った地元を大切にし、他の地域からやってきた人も迎え入れるので、墨田住人になトラップして適切につなぐそれが東向島珈琲店と思う正面のオブジェのような鉄板は、実は電気スイッチの目隠し。る人も増え、絆も深くなるのです。 「ひがむこ」には子連れママも年配者も幅広い世代の方がやってきます。なにしろ珈琲が美味しい。珈琲好きにリスペクトされている神田の「高山珈琲」から特別に仕入れたもので、ひとつひとつ丁寧に入れてくれます。スイーツは「すみだモダン」という墨田区の認証ブランドが2つもあるのです。 井奈波さんは「ひがむこ」をサッカーでいうと「トラップする場所」だといいます。「自分はゴールを決めたり司令塔の役割ではないけど、飛んできたボールを受け止めて、かなり上手に適切な位置にパスを出すことができると思う」。今ある店がベストだと思わないから常にカフェの役割を模索し、迷ったら「時間・空間・仲間」という当初のコンセプトに立ち返るのだといいます。すでに次のビジョンもあるのだとか。左/捨てようとしていた活版印刷機を貰い受けて、ワークショップなども行われている。中/1階は喫煙、2階は禁煙の分煙に。右/仲間や常連さんのパンフレットがいっぱい!2種類のブレンド珈琲(450円)やスイーツは神田の高山珈琲で修業したという本格派。左/「すみだモダン」認証のレアチーズ(350円)中/フォンダンショコラ(450円)Mukoujima●東向島珈琲店東京都墨田区東向島1-34-7☎03-3612-417818:30~20:00(L.O.19:30)水曜定休http://www.cfc101.com/2013「すみだモダン」認証のお米スイーツ「抹茶のリ・オレ」(450円)。お米は墨田の五つ星お米マイスターのブレンド。スプーンは町工場で作る人工骨インプラント用のチタン製、ガラスの器もすべてMade in Sumidaにこだわったオリジナル。 やすたかいなばひきふね12TSU NA GU TSUSHIN

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です