つなぐ通信 vol.06 2014夏号

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19TSU NA GU TSUSHIN 80年代には『薔薇族』の表紙絵やエッセイを本名で掲載。魔女や伯爵はルネの潜在する願望を叶えてくれる存在だった。上／油彩画。下／伯爵の原画金運と恋の守り神のビリケンが大ヒット。上／ビリケンの直筆指示書。右／ビリケン貯金箱表紙原稿『内藤ルネ自伝 すべてを失くして』小学館クリエイティブ：2005年伝説になっているルネの白い医療戸棚など。『私の部屋』No.36 婦人画報社：1978年大流行したアクセサリーシール「JON & AMY」天使と魔女など「光と影」の部分も好んで描いた。「八人の魔女の肖像」肉筆画60年代はグッズデザイナーとして活躍。フルーツやトマト柄のホーローの鍋やカップが人気。大流行したアクセサリーシール「JON & AMY」60年代はグッズデザイナーとして活躍。フルーツやトマト柄のホーローの鍋やカップが人気。ルネの大好きな動物たち「Mademoiselle KIKI」1971年にロンドン動物園に実物を見に行き世界で初めてパンダをキャラクター化した「ルネパンダ」表紙『薔薇の小部屋』第1巻第2号・秋の号 第二書房：1978年目を閉じた愛らしい「バッキンガムの近衛兵さん」と「パリのおまわりさん」貯金箱ビスクドール（アンティークドール）の流行もルネから始まった。ルネが描くカワイイフルーツや花は女の子を虜に！金運と恋の守り神のビリケンが大ヒット。上／ビリケンの直筆指示書。右／ビリケン貯金箱大流行したアクセサリーシール「JON & AMY」金運と恋の守り神のビリケンがわりさん」貯金箱ルネが描くカワイイフルーツや花は女の子を虜に！左／女の子 消しゴム付ペン立て。3体／女の子 調味料入れ左／女の子 消しゴム付ペン立て。3体／女の子 調味料入れ表紙原稿『内藤ルネ自伝 表紙『薔薇の小部屋』第1巻第2号・秋の号 第二書房ンなどすべてルネが担当し、思う存分創作しました。三愛西銀座店には「ルネコーナー」ができ、カンカン帽、白い手袋など、たくさんの流行がルネから生まれたのです。　雑誌の「付録王」であったことも注目です。お洒落な付録は少女たちを虜にしました。ノート、レターセット、紙バッグなど、他社の雑誌からもデザイン依頼が殺到する超売れっ子となったのです。60年代になるとファンシーグッズやキャラクターグッズの時代となります。ルネの手にかかるとパンダもいちごも輝き始め、陶器や文具に商品化され次々に大ヒット。しかし商品化されるとすぐコピー商品が出回りました。　ルネは幻想的で耽美的なもうひとつの世界を持っていました。インテリアブームの先駆けになった『私の部屋』では、ルネ自身が白いペイントをした医療戸棚やセルロイド人形など、独自の審美眼のルネワールドで魅了しました。ビスクドールのコレクターとしても有名でした。80年代半ば頃から今でも芸術的な評価の高い『薔薇族』の表紙も数多く手掛けました。２００２年・弥生美術館の「内藤ルネ展」では、リアルタイムのルネ少女も、ルネ体験のない今の少女も押し掛けました。絵を描くのが大好きな心やさしいルネは、２００７年眠ったままそっと旅立ったのです。

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