つなぐ通信 vol.06 2014夏号
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18TSU NA GU TSUSHIN no.06「愛と夢」内藤ルネの世界1932年・愛知県岡崎市生まれ。本名功。伝説の少女雑誌『ジュニアそれいゆ』で一世を風靡し、「カワイイ文化」の元祖となる。印刷映えするシンプルな線とビビッドな色使いもあいまって雑誌の付録やファンシーグッズで大ヒット。マルチクリエーターとして、ファッションやインテリア、雑貨などで数々の流行を生み出してきた。2002年の「内藤ルネ展」で若者の支持を得て再評価。多くの人に愛され2007年天国に旅立つ。上/表紙『ジュニアそれいゆ』第35号 ひまわり社:1960年左上/表紙『ジュニアそれいゆ』第32号 ひまわり社:1960年 50年代〜70年代を中心に実に多くの夢をマーケットに送り続けた内藤ルネ。残した作品は1万点以上。特異な感性と才能でイラストレーター、人形作家、グッズデザイナー、エッセイストとして活躍したマルチクリエーターです。 1952年・中原淳一に憧れ「ひまわり社」に入社。頭角を現したのは1959年・病気療養中の中原淳一に代わって担当した『ジュニアそれいゆ』でした。大胆にデフォルメされたひょろ長い首や手足、ビビッドな色彩のルネガールは、実にキュートでファッショナブル。美しいものに飢えていた戦後に「夢色ショック」をあたえ大ブレイクしました。 『ジュニアそれいゆ』では、自分の夢や理想を提案し続けました。ファッション、ヘアー&メイク、手芸や洋裁などの特集、少女雑誌に男の子のイラストが登場するのも当時は画期的。大好きなアンソニー・パーキンスをモデルにしたルネボーイズは〝ルネ好み〞の男の子です。イラスト、原稿、レイアウト、デザイ内藤ルネの世界にときめくのは、年齢や時代や性別を超えた〝少女たち〞ルネガールやルネボーイに恋をし、ルネ好みのインテリアや雑貨に夢を馳せます。「カワイイ文化」はルネから始まり、ルネワールドは永遠に色褪せる事はありません。上/『それいゆ手芸集/それいゆ臨時増刊号』ひまわり社:1956年。右/『少女』光文社:1958年 第14巻・第3号付録上/目次『ジュニアそれいゆ』第30号 ひまわり社:1959年ころちゃんのハンドバッグ『幼稚園』小学館:1960年12月号付録青い鳥レターセット『少女ブック』集英社:1962年5月号付録洋服プードル物差しPIPI(出展不明)©R.S.H/RUNEお人形レターセット『なかよし』講談社:1959年10月号付録内藤ルネ Profile上/『それいゆ手芸集/それいゆ臨時増刊号』ひまわり社:お人形レターセット『なかよし』講談お人形レターセット『なかよし』講談社:1959年お人形レターセット『なかよし』講談1959年本名功。伝説の少女雑誌『ジュ貨などで数々の流行を生み出して多くの人に愛され2007年天国に旅立つ。青い鳥レターセット『少女1962年洋服プードル物差しPIPI(出展不明)ころちゃんのハンドバッグ『幼稚園』小学館:1960年12月号付録お人形レターセット『なかよし』講談社:1959年10月号付録お人形レターセット『なかよし』講談お人形レターセット『なかよし』講談社:1959年お人形レターセット『なかよし』講談1959年1959年青い鳥レターセット『少女ブック』集英社5月号付録上/目次『ジュニアそれいゆ』第30号 おじょうさんバッグ『少女ブック』集英社:1962年2月号付録『こんにちは!マドモアゼル』ひまわり社:1959年※復刻版(河出書房新社):2004年左・中/『ジュニアの日記1960年版』ひまわり社:1959年。右/『ジュニアの日記1959年版』ひまわり社:1958年『こんにちモアゼル』ひまわり社:1959年※復刻版(河出書房新社資料提供:株式会社ルネ 文:成田典子

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