つなぐ通信 vol.02 2013夏号
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31TSU NA GU TSUSHIN バラの植栽が美しいマンションの1階にある一見、スポーツジムのような施設。専門のトレーナーのもとで足を鍛えることで、利用者の生活の質の向上を図っています。皆さん、笑い、楽しみながらトレーニングに励んでいました。所長の堺一生さん。明るく楽しい方で、利用者の皆さんのアイドル的存在。界隈はバラの町として有名。施設の入り口にも色とりどりのバラが咲き乱れる。写真=貝塚 純一 文=三浦 真紀 マンションの1階にあるこの施設は、トレーニング機器が並び、一見スポーツジムのように快活な雰囲気。バスが到着すると、利用者の方が次々と入ってこられました。「おはよう」「元気にしてた?」と挨拶が飛び交います。 この日、午前中の様子を見学させていただきました。まずはお茶を飲みながら挨拶と紹介、映像を見ながら準備体操、個別にバイタルチェックをした後、トレーニング開始。利用者それぞれの体調、状態に合わせて、歩行訓練やエアロバイク、筋トレなど、ひとりひとり異なるプログラムが組まれています。無理に体力を消費しないよう、途中で足のむくみを揉みほぐすマシーンでのリラックスタイムも。皆さん、和気あいあいとお喋りしながらトレーニングなさっていました。 「歩行訓練を重視し、足をメインに鍛えるプログラムになっています。しっかりした足腰は質のよい日常生活を過ごす源だと思うからです」と話すのは、所長の堺一生さん。半日単位で気軽に利用、外に出るきっかけづくりトレーナーのもとで足をメインに鍛えるプログラム 「利用者の方は、身体のどこかが悪くて、それを治したいという意志を持っていらっしゃる方が多いですね。足が悪いといっても、完全に歩けないというより、具合が悪くなったところを治したい、また今の状態を維持したいという方が大半を占めています。脳梗塞や脳性麻痺の方、また運動不足というケースもあります。 毎日の生活の中で外に出て運動することを習慣づけられたら理想ですが、自分ひとりでやるのはなかなか難しいもの。うちみたいな施設があることで、外に出るきっかけになればいいなと思います。ここでお友達を作られる方も多く、いつもお喋りに花が咲いていますよ」 施設内には、筋トレのマシーンが3台、エアロバイクが2台、それに歩行訓練のエリアを完備。理学療法士、作業療法士、柔道整復師と専門の資格を持っているスタッフが揃い、利用者のトレーニングを支えてくれるのが特長です。 利用は午前、午後の半日単位。毎日レクリエーションがあり、希望者は参加できます。食事に行く、お買い物、散歩と、リクエストによって内容を考えるそうです。この日は8名の方がラーメン屋さんへ行きました。朝一番、血圧を測ったり、バイタルチェックをしながら、お茶を一杯。利用者同士のお喋りに笑顔がこぼれる。トレーニング前に、看護師がひとりひとりのその日の状態をチェック。顔見知りのスタッフとの和やかな会話。

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