つなぐ通信 vol.02 2013夏号
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18TSU NA GU TSUSHIN  雑貨デザイナーの川原恵美子さんがブリキの玩具収集を始めたのは20歳頃。70年代に友人宅で自慢のカワイイ雑貨&人形コレクションを見たのがきっかけです。それはまるで夢の世界。中でもブリキの玩具に心を奪われ、雑誌で「ブリキの玩具特集」を見るたびに気持ちが高揚しました。しかしすでにこの頃はブリキブームもあり収集も一苦労。地方のお土産屋さんや小さなオモチャ屋さんで偶然見つけた時の胸の高鳴りを今でも鮮明に思い出すことができるといいます。 ブリキは薄い鉄板に錫をメッキしたもので、ブリキ玩具の魅力はなんといっても錫が発する底光りする質感。そこにオフセット印刷を施すことでつめたく光る緻密で美しいプリントが現れるのです。パーツを組み合わせたリアルな形状、そして意外性のある動きの面白さなど、精巧に作られた玩具は、もはや「子どもの玩具」の域を越え大人を虜にします。 今回誌面でお見せしているのはすべて「日本製」。かつてはアメリカへの輸出も多かったのですが、今は製造工場も数えるほどで日本の文化遺産にもなってしまいました。「日本の素晴らしいブリキ玩具をなんとか途絶えさせたくない」川原さんの思いは募ります。no.02ブリキの玩具コレクションブリキの玩具コレクションブリキの玩具コレクションおもちゃブリキの玩具コレクション川原恵美子さんのすず70年代に出会ったブリキは不思議な夢の世界可愛くて何もかも新鮮!この感動が収集へ導いた。←60年代の 人気キャラクター「イヤミ」 高さ 14cm(ゼンマイ) ↑「BICYCLE with DOG」少年がペダルを  踏んでいるように動き、犬もシッポを振る。  高さ 13cm(ゼンマイ)↓懐かしいボンネットバスの 「伊豆の踊り子号」逃げる鳥を追いかけるブルドッグ。→(フリクション)ヘルメットと車体に→Police Department(警察署)のイニシャル「P.D.」の文字のあるレトロなポリスバイク。1970年代(フリクション)←ボールでくるくる じゃれる猫。1972年よりTV放送→された時代劇ヒーロー「怪傑ライオン丸」。(ゼンマイ)↓猫のしっぽを押し下げて 離すと勢いよく走り出す。 (バネ仕掛け)↑「バーテンダー」シェイカーを振り、 グラスに注ぎ、飲んで、顔が赤くなり、 口をすぼめてチュパチュパします。 高さ 30cm(電池式)

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