つなぐ通信 vol.01 2013春号(創刊号)
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特 集使い込まれたものたち は、美しい。04TSU NA GU TSUSHIN 次々とニューモデルが入れ替わるデジタルな世の中で、人はなぜ「ヴィンテージ」という感覚に惹かれるのでしょうか。飴色になった革製品、洗濯を繰り返すごとにふんわりしていくキッチンリネン、すり減って使い勝手が良くなったヘラ、「金継ぎ」が生み出す修理を超えた美。新品には出せない、使い込まれないと出ない風合いや形がモノに歴史と物語性をあたえ、新たな価値観を生み出します。いいものは、経年していくことが「古びる」のではなく年月が作り出した「味わい」になり、「馴染んでいく」のだと思います。人生も同じような気がします。そういう風に年齢を重ねたいものです。写真=貝塚 純一 文=成田 典子

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