つなぐ通信 vol.01 2013春号(創刊号)
28/36

28TSU NA GU TSUSHIN ホームを訪ねて東京都世田谷区介護付有料老人ホーム「ゆうらいふ世田谷」居者に一番身近なのが介護スタッフ。細井さんは介護の仕事に就いて12年。今はフロア主任としてスタッフの指導はもとより、ご入居者の身の回りのケア全般を受け持っています。 「スタッフひとりにつき2〜3名のご入居者を担当します。常日頃からコミュニケーションは欠かせませんが、居室でお話を伺うのが、ご本人にとっても一番落ち着いてお話ができる時間です。『お邪魔します』とお部屋に入って顔を合わせると、途端に話し出されます。誰かがお部屋に来てくれることは嬉しいもの。失語入02介護福祉士細井美保さん症の方でも、表情が変わりますよ」 このお話タイムでは、なるべく聞くことを心がけているそうです。 「特に認知症状が出てきている方はちょっとした時差が生まれたりするので、自分は正しい?こんなことを聞いて大丈夫?不安だけど確かめたい…と思っている場合が多く、そのあたりをお聞きすると安心されます。他の方の前ではシャキッと凛々しくありたいという思いもありますので、居室に伺う時間はとても大切です」 入居者のご家族から「あなたの顔を見た途端に表情が変わる。コミュニケーションをとって、ちゃんとわかっているからだね」と言われたことも。 「その方はコミュニケーションをとり難く、発語もあまりなさらず、感情の波も激しいんです。でも温和に接してくださるので、受け入れられているな、と。リハビリにも消極的なのですが、私が促すと頑張ってみようかなとやってくださる。嬉しいですね」 ご家族にはなりえないけれど、近い存在でありたいと言う細井さん。彼女の笑顔は皆の元気の源です。家族に近い存在でありたい。私たちの一番の願いは笑顔で楽しく普通に暮らしていただくこと。OG GIKENPRESENTS

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です