つなぐ通信 vol.01 2013春号(創刊号)
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26TSU NA GU TSUSHIN  環境を活かし、植物との触れ合いに力を入れているのも「こもれび」の特長です。道端にはハーブや季節の花々、樹木が生い茂り、四季折々に表情を変えていく。建物の周りに遊歩道があり、天気のいい日はいつでも散策が楽しめます。ここの植物の手入れをするのも、入居者の方々の楽しみだそう。 「普段は手をほとんど動かさない方も、興味があるものを見つけたら、自然と手を伸ばしたり、上に上げたり…。こんなに手が上げられるのかと驚くこともあります。認知症の方は具体的な作業というより、手入れしているその場の雰囲気を楽しんでいただいているのですが、それでも自然の力は大きいと感じますね」と粒来さん。 「やはり認知症の方で、『やることがない』とよく事務所に降りて来られる方がいらっしゃって。そこで去年、採集した菜の花の種の房をむいて、細かい種をとってもらいました。そしてプランターにその種を蒔き、身近に楽しめるようにとその方の回遊している遊歩道は、車椅子でのんびり散歩できて、とても気持ちがよい。お天気の日にはスタッフやご家族とよくひなたぼっこする姿が見られるとか。香りの強いハーブなども多く植えられているので、五感で楽しめる。月2回、園芸クラブとしてボランティアが数名手伝いをしに訪れる。この冬には畑を耕したり、ビニールハウスを作ったり。敷地が広いので、やり甲斐がありそう。経験が蘇った芋の蔓のきんぴらユニットで育てることに。私がそのユニットに行ってプランターを覗き、『大きくなったね』と声をかけると、『肥料あげているから』とか、やりとりが始まる(笑)。記憶がつながるかどうかはわかりませんが、身近な楽しみになればいいなと思います」 現在、正面の空き地では土を耕していて、畑にする計画が進行中。じゃがいも、きゅうりやトマトなど、見た目も味も楽しめる野菜を栽培したいとのこと。 「植えて、育てて、最終的に調理して食べられたらいいですね」と粒来さん。以前、野菜を育てたことがあり、豚汁や焼き芋などを作ったそうです。サツマイモを収穫した時には認知症の方が「芋の蔓

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